沖縄市の「BIG大ちゃん」(B級)閉店



沖縄県には本島に限らず老舗の大衆食堂が多く、その大抵は安くて上手くてそして大盛りなんですね。特に定食類はだまって刺し身がついてくる事が多くその刺し身の量も質もそれだけで刺し身定食が成立するほど半端ではありません。

昨日沖縄タイムズの電子版を何気なく見ていたら、次のような記事があって、
「 大盛ラーメンに手のひらサイズのチキンカツ、山盛チャーハン-。沖縄市美里の大衆食堂「中華ラーメン Big大ちゃん」が1月30日、閉店した。ボリュームある定食で30年間、市民の胃袋を満たし続けてきた老舗の閉店を惜しむ声が絶えない。(中部報道部・比嘉太一)」

このお店も僕は何度かお世話になりましたが、ご主人は三十年間フライパン片手に厨房に立ち続け、最後に作ったメニューがチキンカツで、手作りソースとの相性が抜群で、お客さんが美味しそうに食べている姿を見るのが何よりの生きがいだったそうです。しかし持病の腰痛には勝てず残念ながら三十年の幕をとじたそうです。

沖縄市というと、昔はゴザ市といい米軍の嘉手納飛行場があり随分賑やかだったそうです。嘉手納基地は今でも極東最大規模を誇る米空軍基地であって、かってはスペースシャトルの緊急着陸基地に指定されていたそうです。

その他、バスでのんびりと沖縄市を訪れる時にはお昼時になると寄るお店に「ミッキー」がありました。このお店はほとんど美人ママが一人でやってる大衆食堂で、ご多分に漏れず安くて、上手くて、そして量が多いこと。お店の中は大衆食堂に似合わずかわいい系の飾り付けがしてあって、女性のお客さんはひとりでも気軽に食べに入れる雰囲気です。

沖縄市「ミッキー」


たっぷり焼きそばに、ポークたまご、唐揚げに、サラダと味噌汁でたしか500円だったような。ママは僕が関西人とわかるとエビをサービスしてくれました。多分「定食たのんます」とひと言いっただけでお里がしれたわけです。暑いので甚兵着てるし。

さらにもう一軒、那覇市に大衆食堂の有名店があり肉そばを注文してびっくりした事がありました。港の近くで「波布」(はぶ)というちょっとかわった名前のお店ですがやはり大盛り過ぎて、定食なんか年配のご夫婦二人で一つを食べきれずに、お持ち帰りしてもらってるのを何度も目撃してますね。
その肉そばどうでしょう?はじめからスープがこぼれてるし。どこから手をつけていいのやら本当に悩みます。こうなったらもう食べるというより戦いのような気がしてきて助っ人のいない分、孤独感さえ漂ってきます。となりの席をちらっと見ると学生くんが野球のグローブ大のカツが入ったカツカレーと戦っています。思わず互いに目で戦友を感じながらの戦いです。

那覇市「波布」

こんなのまともに最後まで食べた日には、胃がやられて旅行どころではありません。でもうまいんですね。
結局半分以上お持ち帰りにしてもらってホテルで何度か格闘しました。

沖縄の大衆食堂がますます、B級度をアップして観光客も大いに食べに行ったりして口コミでその素晴らしさを広げていってもらいたいと思います。
今夜は、今はなき「BIG大ちゃん」を思い出して不肖、B級グルメ評論家の私めが心を込めてチキンカツを作ってしみじみと味わってみたいと思います。

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