スーチー氏は何やってる

相変わらずミヤンマー国内での少数民族に対する迫害、虐殺がやまず国連も何の役にも立たず、たまりかねたOIC(イスラム協力機構)はマレーシアでミャンマー政府に対してロヒンギャの市民権の確保、安全に帰国できる環境の整備と社会への受け入れなどを強く求める決議をしました。以前触れたように、ロヒンギャはかって大英帝国の植民地統治の犠牲となり、住む場所を追われ迫害、虐殺の悲劇を舐めさせられ今も周辺諸国に散り散りバラバラになって難民生活を送っています。


テインセイン政権と入れ替わり民主化の名のもとにアウンサンスーチー氏はその家族環境から大統領になれないため、国家顧問という訳の分からない地位について実質上最高権力者となっていますが、その実態はロヒンギャの人権問題をはじめ、反対派への弾圧などとても民主化とは程遠いむしろ軍事政権時代より住みにくい国になってきているように見えます。さらに中国との結び付きも強化せれ一体ミャンマーはどこに行ってしまうのでしょうか?今回の安倍首相の東アジア諸国訪問も、ちょっとミヤンマーに対しては打つ手なしといった格好でパスしたのが実態でしょう。



さて現在の英国といえば、難民の受け入れが嫌でbrexitを国民投票で決めたにもかかわらずこの期に及んでいいとこ取りを模索しここも相変わらず自分勝手な国であります。一体誰のせいで東アジアや中東をはじめ多くの国々に暮らす人々が植民地化によって悲惨な歴史を舐めたのか、難民の発生に対する原因と責任は誰にあるのか全くわかっていて知らない顔をするこの図々しさはどうでしょう。係る国で高等教育を受け、係る国を崇拝し更には配偶者に英国人(故人)を選んだスーチー氏の目指す民主化とはどのようなものなのでしょう。
スーチー氏は一刻も早くご自分の体制への反対派に対する弾圧や暴力をやめ、少なくとも国内におけるロヒンギャ問題を解決しなけばなりません。


日本のメディアはミヤンマーのそのような状況は殆ど伝えませんし、積極的に調べようとしても曖昧にお茶を濁す程度の資料しか出てきません。世界の関心が向かない中で多くの難民や住むところを追われ迫害を受ける少数民族が今日も悲惨な思いをしているという構図は、中国のウイグルやチベット問題からシリアのアレッポの問題も同じですね。
少なくとも現在は自由と民主主義の価値観を持つヨーロッパの諸国は、かって帝国主義の名のもとに多くの国々に迷惑をかけた償いの思いで難民問題や少数民族の迫害について自分の問題として捉え、今度は犠牲を払ってでも努力すべきだと僕は思います。




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