喪が明けたと思ったのかまた再開

地上波放送はほとんど見ませんが、早朝7時からNHKのBSでやってる「キャッチ!世界のトップニュース」はよく朝風呂の中で見ています。ニュースの順番というか地上波のニュースは三面記事が先に来ているような構成になっている事が多くて、はっきり言ってどうでもいいような話に多くの時間が割かれているだけでなく時には極めて偏った編集が意図的になされているのでぼんやり見ていると洗脳されてしまいますね。

その点この番組は、痴話話のもつれの末の殺人事件のような興味本位の話は殆ど無くまた世界の放送局のニュースをそのまま流し比較的中立的な論調になっているような気がしていましたが、しかしアメリカ総局の支局長などがこの前の米大統領選挙の失策がそろそろ喪が明けたと勘違いしたのか論評するとなるとやはり今朝のように典型的な世論誘導型論調が復活してしまい実に残念な思いをいたしました。
彼らの誘導の手口は、
世論誘導型論調の典型例


  1. メディアにとって好ましくない人物や意見にレッテルを貼り否定してしまう
  2. 一部の考え方があたかも主流であるかのように編集する
  3. 欧米で使われる言葉と日本では意味が違うのを意図時に利用する
  4. 事実を通り越して見るものを煽り、不安に訴えて正しい判断が出来ないような状況を作り上げる
他にもありますが、今日は上の四つが巧みに織り込まれた出来上がりになっていましたので、ちょっと考えてみたいと思います。
話はやはりトランプさんに対する論調ですが、よほどこの前の失策が悔しかったのか今日は結構露骨なものでした。
おそらくトランプさんがメディア界を「最も腐敗した既得権層」と表現したことに対する危機感とそれに連なる当面彼の独自の情報発信の仕方(記者会見ではなくツイッターによる)による無力感の現われと思いますが、

偏った団体の一部の意見

  • 「暴言」「過激」等のレッテル貼りの上でトランプ次期大統領はビジネスマンなので「民主主義や人権よりも経済的な利得を重視する」との表現があり根底に決定的に人を貶める方向性が感じられますね。
  • 「ロックフェラーの国務省」と言われいわゆるestablishment側の代表ともいえる米外交問題評議会(CFR)のシニアフェローのインタビューの中で再び「ビジネス感覚で損得を判断している」などとトランプ氏を評し「・・・という考えもある」という表現を使いながらもあたかもそれが多くの米国民の一致した意見のように巧みに印象操作を計っています。これは沖縄の翁長知事が「オール沖縄」という表現を好むのと同じ手法ですね。
  • 以前書きましたが「リベラル」という言葉は要注意です。つまり米国におけるその意味は社会的平等や公正の実現を目指す上で政府の積極的関与をはかる立場をいいますが、我が国では残念ながらその中身は単なる体制批判(反対のための反対)だけの何も生み出さない空虚な実態です(和式リベラル)。ヒラリーを米国のリベラル勢力と評すること自体疑問ですが、ヒラリーは善、トランプは悪、リベラルは善、従って日本のリベラルも善といった誘導型論調が見られます。
  • 番組が言いたいことは要するにトランプさんはビジネス界では優れているしれないが政治家としては素人なのでこれから先、日本にどんな難題を突き付けてくるかわからない、従って年頭によくあるような先行きは厳しく不透明であって日本の安全保障、政治・経済は一体どうなってしまうのかと不安を煽り、最後は自虐的に締めくくるという見慣れたパターンでした。これも単に資産を無視して債務のみカウントし(バランスシートでいえば右上だけ取り出して)国の借金は1172兆円あり財政破綻と煽り政府の財政金融政策に対し国民を不安に陥れる手法と同じですね。


以上どうでしょうかね。僕の希望としては世界の放送局が伝えるニュースを立場を超えてそのまま伝え、敢えて今回のような論評や解説はやめたほうが見る人が実際現場に立ち会う機会があれば肌で感じる事が出来て、自分の目で見、耳で聴き、頭で考え、そしてわからない事は自分で調べ、納得できるのではないでしょうか。その上で様々なメディアによる煽りや誘導、同化政策や自虐史観に騙されない事が一番大切な事だと思うのですが。

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