沖縄B級グルメの旅


沖縄B級グルメと言えば、先ずはジャーキーハウス(ステーキハウスとは言わない)がエントリアイテムでしょう。
僕はいつも那覇空港に着いてモノレール、ではなくってゆいレールと言いますが、に乗って先ずは旭橋にあるお店に直行します。途中のコンビニでオリオンサザンスターを買って直立不動で一気飲みして気合を入れますが。
でも今回はあいにく夕方の到着のためお店は長蛇の列、やむなく第二候補の向かいましたがこれまた大正解でした。

いちぎん食堂サーロイン250g 、1280円
すみませーん、おろしにんにくありますかあ、と尋ねるとはい、じゃあ持ってきましょうね。と優しい沖縄の言葉。いいですね僕のような明らかにイチゲン客にも丁寧に対応してくれてます。写真には写ってませんが、これより先に卵スープとキャベツの冷製サラダが付いています。お肉は多分オージーでしょうが柔らかくてとてもうまく焼けているために旨味も好く閉じ込められていましたし脂部分しつこくなく固くもなくもいい感じでした。これでこの価格で出せるとはとても信じられません。
もちろん土地柄か米兵さんを意識して、A1ソースなんかも用意してくれていますがこれはちょっとかび臭くて僕は苦手、やはりおろしにんにくと醤油がうまい肉にはいちばんあうと思っています。

さて那覇市のちょっとディープなお店で、豚の内道を炊き込んだスープを頼んでみました、もちろん地元ではごちそうです。その名もずばり中身汁といいます。

中身汁、680円
これには、ポーク玉子か刺し身がのチョイスが出来ますが僕は迷うことなくこれぞ沖縄の付け合せと言ってもいい、ポーク玉子(これはおにぎりの具にもなってます。)を頼みました。手前のお玉に隠れているのはおろし生姜でスープの匂い消しになっています。
うーん、これまた沖縄らしい優しい味ですね。昨夜しこたま泡盛を楽しみましたがやはり早朝になるとお腹が減って目が醒めましたので6時から大浴場が開くのを思い出してのんびりひと風呂浴びてからお店に行ってみました。豚の料理は沖縄では非常に多彩で、ソーキそばなどに用いられる骨付きのバラ肉などは絶妙ですし、三枚肉と呼ばれる部位も舌がとろけるほどです。さらに豚の耳を煮込み酒のあてになるミミガーや、いわゆる豚足(台湾では猪脚zhujiao)のテビチ(これおでんの中にも入ってます)、中華料理でおなじみの東坡肉(dongporou)であるラフテエなど余すとこなく敬意を持って食べ尽しますね。またアグー豚と呼ばれる独自の種があって、霜降りで脂肉に甘みと旨味が充満してますぜひご来沖の際はおすすめのひとつです。

チャンポンってリンガーハットなどにあるのは麺を使用しますが、沖縄のそれは全然別物ですね。沖縄でちゃんぽんというと、肉入りの野菜炒めを卵でとじ、ご飯の上に乗って出てくる丼的なメニューです。長崎ちゃんぽんのような麺ではない。野菜炒めオン・ザ・ライスです。


みかど600円

このお店はかっては24時間営業で、料理の上手そうなおばちゃん4人組チームが三交代体制で切り回していました。明け方フラフラになった酔っぱらいとか訳ありのカップルなんかがよくご利用になります。
僕は訳も何も無いので、若いカップルが大盛りにしてもらってふたりで一品だけ取るということもなく、タイムスの社説(というよりプロパガンダ)を読みながらゆっくりと味わせて頂きました。
野菜炒めの味付けはおそらくかつおだしだと思われますがいつも僕が使う顆粒だしの素とは随分ちがう柔らかな味です。しかもスパムや魚肉ソーセージを使わずに合挽きミンチ肉が荒っぽい味にならないであくまでも一生懸命作ってくれる優しいあばちゃんの人格がにじみ出るようなと言えばどうでしょうか、まさに涙の出るような逸品でありました。

「ごちそうさま、おいしかった!」僕は出された料理に癒やされたときにはいつもお勘定の時に厨房にまで聞こえるようにお礼をしますが、今回はお金を受け取ったおばちゃんが厨房のみんなに聞こえるように伝言ゲームしてくれました。

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