八重山そば

石垣島に行くには関空発7時40分に乗る必要があるため大体6時前の光明池からのリムジンバスに乗ります。空いてます。
南ぬ島新石垣空港に11時前に到着すると、先ず市内方面行のバスを探しのんびりと滞在期間中お世話になるホテルに向かいますが、30分もかからないうちに着いてしまいますので僕はリックを預け(僕の顔を見るなりカキさんいらっしゃい、とフロントの女性、いつも212号室を押さえてくれてます)自転車を貸してもらって昼ごはんに直行。のりば食堂。


話し好きのあ姉さんが、きれいな瞳を輝かせて迎えてくれます。
ここのお膳の前に胡座をかきぼんやりとしていると、レトロ感というか何と言うか小さかった頃の記憶が甦るようです。
古い佇まいですけどとても綺麗にしてあってお店の人の人柄までがしのばれる感じがします。僕がうんと小さかった頃家にはこんな感じの居間に白黒の人懐っこいねこがいて、真っ白い割烹着を着たお手伝いさんがいたような微かな記憶が残っています。

のりば食堂にはそばを中心にいろんな名物メニューがありますが、僕は必ずそば定食を頼みます。(カツカレーそばも絶品)
沖縄地方の食堂で定食を頼むと、刺し身がついてる事が多いのですがそれが結構なクオリティなんですね、「カキさん、今日はカジキとイラブチャよ!」


炊き込みご飯の事を沖縄ではジューシー(雑炊)といいますがそのジューシーには硬いもの(クファジューシー)と柔らかいもの(ヤファラジューシー)があります。
碗に大盛りになっているのはクファジューシーですが、ここの味付けは醤油味だけではなく、もう少し複雑な味わいが感じられます。

具も多く、しっかりしてるし程よく脂が乗っています。複雑な味わいの源泉はカツオと豚の合わせ出汁だそうですが、かっては炊きあがり寸前に豚のラードを垂らしていたそうです。まさにB級グルメの極地!素晴らしい!何と美味。
そういえば台湾の田んぼで働く農家飯では豚のラードに醤油をぶっかけただけの白ご飯というのがありました。
ただしここ八重山の文化では、ジューシーは神様を西方から(ニライカナイ)からお迎えする際にお供え物ともなりますので、僕のような単純な感覚を持っていたら不謹慎なことかも知れませんね。
小さく切られたヒジキがシャキシャキ、ときおり椎茸がにゅるり、カステラかまぼこがふわっと、人参やゴボウがさくりさくり。


この太い麺が名物のウコン練り込みそばです。近畿地方ではまさに麺ではありますが、ここ八重山ではそばといいます。ちなみに信州そばの種類は当地では見たことがありません。
カツオの出汁に生姜の擦ったのと細切りのねぎだけのシンプルな味わいですが、これまた具もしっかり、豚肋肉の細切りとさつま揚げのようなかまぼこがこれでもか、とはいっていて食べるという事の意味といいますか充実感を確実に伝えてくれてますね。
ウコンといえば二日酔いに効くそうですが、残念ながら1時間ほど前に空港に着き、ホテルから自転車をぶっ飛ばしてきた身ですからまだ二日酔いにはなっていませんね。でも時間の問題だとは思いますが。

そば定食 800円

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